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マタイの福音書 1:1_土谷 彰彦(神学生)

25:39
 
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みなさんに二つお聞きしたい事があります。一つ目はみなさんは心の中で何か伝えたいもの、事があるでしょうか? 2つ目はそれはどのようにして伝えたいと思っているでしょうか? 現代ではネットの発展により、以前に比べて物事を伝えやすい環境にあるように思えます。例えばYoutube! 僕は高校まで野球をやっていたと言う事もあり、野球関係のYoutubeを見る時があります。その時に例えば、元日本ハムの片岡選手などはプロ野球の選手しかしらないようなニッチな情報をYoutubeを通して伝えてくれています。それが、また面白い。また、元巨人の上原投手なども同様なチャンネルを持っています。このように、以前は遠くの存在もYoutubeを通して今まで伝えられなかった事を伝える事が出来るようになりました。要するに発信するプラットフォームが以前より格段に広くなったと言う事です。そのようにして現代では何かを伝える時にオンラインという手段を用いて伝えられています。
それでは聖書の時代の人たちはどうだったのでしょうか? ネットもYoutubeもありませんでした。彼らはどのようなやり方で伝えたい内容を伝えていたのでしょうか? その一つの方法として使われたのが、系図でした。古代の人たちが系図を用いる時は勿論、家系の歴史を描き、その家族のIdentityを描き、そして歴史の中で働かれる神の事柄を伝えようとしていました。聖書の全体を見てみると、系図が書かれている代表的な著作といえば、旧約聖書の歴代誌となります。歴代誌の系図をみるとアブラハムからダビデ、ダビデからバビロン捕囚から帰ってきた人たちのことが書かれています。アブラハムからダビデに関してはユダ部族の家系が中心に描かれています。なぜでしょうか? それは昔から与えられていた神の約束でメシアなる王がユダ部族から生まれるということを思い出させたかったからです。しかし、現実問題、約束されたメシアは旧約の時代には登場せず、旧約聖書の歴史はバビロン捕囚から帰還した人たちがいたが、メシアがまだ来ていないと考えていたのです。 
それではマタイが描いている系図はどうでしょうか? そう歴代誌の著者のようにマタイにとっても伝えたい神の事柄があったのです。マタイが福音書を系図で書き始めたのは疑いの余地もなく歴代誌の始まり方を念頭においていたからでないでしょうか?なので、ある意味ではマタイは歴代誌の系図の続きを描き、その系図を完成させるような事を伝えようとしていたのではないかと思うわけです。そして、マタイはアブラハムの子孫、ダビデの子孫、イエスキリストの系図と沈黙を破る一言から語り始めるわけです。この一文に含まれた人物を良く見るとアブラハムとダビデという旧約の主要人物の名前が出てきます。その主要人物とイエス様を結びつけている事が実はとても大切なのです。なので、アブラハムとダビデがどのようにイエス様と関連づけされていたか見たいと思います。
アブラハムにおいては創世記 12:1-3においてとても大切な約束を神様から受け取ります。ここで書かれているのは “アブラハムを大いなる国民とし、祝福し、アブラハムの名前を大いなるものとする” そして、”地上の全ての民族はアブラハムによって祝福される”という約束です。
ここで、既に気づいたかもしれませんが、一つの言葉が何度も使われています。それが、祝福という言葉です。この祝福という言葉は多様性を見る事が出来る言葉でいくつかの意味があります。「ひざまずく」という事や「目的を実行する力の授与/正しく治める力」という意味があります。ひざまずくというのは神を神として認める事であり、その関係の中で神から与えられた目的を行うための力が与えられるのです。また、祝福の意味あいには危険や脅威からの解放、安全、繁栄、幸福などの定義があります。こう考えると、祝福という言葉には神から与えられた人の能力的な部分と、人間の精神的、感情的、霊的な部分を指しているのがわかります。
もともと、神様はこの世界を善い世界として創造しました。その善い世界を神の代理人として人が治めるように意図したのです。しかしながら、人間の反抗によって、罪と死が善い世界を覆い尽くし、その結果全ての領域に悪影響をもたらせたのです。しかし、神様は人を愛している為に、回復の道を計画したのです。そして、その計画を実行するのに選ばれたのがアブラハムとそのアブラハムの家族だったのです。神様はこの家族を通して、全世界に祝福などをもたらせる事を約束したのです。そうする事で罪によって生じた呪いの影響から人々を回復させる使命をアブラハムは受け取ったのです。これが、神様がアブラハムとその子孫を通して実行しようとした計画でした。神様がアブラハムに与えた約束は旧新訳聖書の中で基盤と考えられている約束なのです。
二人目の主要人物はダビデです。ダビデは初めはあまり認められていない人物でした。預言者サムエルがサウルの次の王を選びにでベツレハムのエッサイの家に訪れた時にでした。ダビデは息子としても認知されていないような状況でエッサイも「最後にもう一人息子がいます」と言って、しょうがなくダビデを出したような状態でした。しかし、その誰にも認知されなかったダビデがペリシテ人の戦士である大男ゴリアテを倒し、イスラエルの国では英雄扱いされたのです。しかし、サウロの反感を買い、一時期逃亡生活を余儀なくされながらも、最終的にはイスラエルの王となっていったのです。ダビデがイスラエルの王となる事で、イスラエルの12部族がまとめられて、国としては黄金期を迎えていきました。
そして、ダビデが神がともにおられた為に、ダビデはやる事、なす事成功し、イスラエルの伝説的な王となっていきました。そのような王に対して、神はある約束を語るのです。それが、ダビデの子孫から全世界を治める王が誕生し、ダビデの王座は永遠に確立されるという約束だったのです。この素晴らしい約束のすぐ後にダビデ王はバテシェバとの罪に陥り、ダビデ王家の子孫たちは神の従う道から外れ、とうとうイスラエルの民たちはバビロンの捕囚となってしまうのでした。
イスラエルの民たちはバビロン捕囚から戻ってくるものの、神がアブラハムに約束した全世界の祝福となる事とダビデに約束した王は出てこないまま、旧約聖書は終わりを迎えるのです。神の約束が失われたように感じていたのです。
しかし長い間沈黙していた神の物語が再び動き始めたのです。旧約聖書の物語には続きがありました。それが、マタイの福音書 1:1でアブラハムの子孫、ダビデの子孫として紹介されたイエスの登場です。ここで一つ注目したい言葉があります。それはマタイがイエスをキリストと呼んでいる事です。このキリストという表現がとても大切なのです。キリストという言葉は称号です。これは名字ではありません。キリストはギリシャ語でクリストス。油注がれた者という意味です。ヘブル語のメシアと同等の言葉であり、王という意味を持った言葉です。そうすると、イエス・キリストというのは王であり、メシアであるイエスと言うことが出来るのです。イエスは約束を与えられた二人の旧約聖書の主要人物の子孫であり、イエスが待望されていた王であることを語ったのです。そして、メシアであるイエスはイスラエルの民たちを自分たちの失敗から解き放ち、神の計画であった全世界の祝福するという元々の計画に歩めるように回復をもたらそうとしたわけです。
これがマタイの福音書 1:1でマタイが伝えようとしたことではないかと思います。今回、系図の方は時間の関係上、あまり見れませんでしたが、マタイは系図などを用いて、この待望の希望を伝えていったのです。その結果、21世紀の日本にもイエスを信じる者たちが誕生していったわけです。
一番最初にみなさんにお聞きしました。みなさんは何を伝えたいですか?と。そして、どのように伝えたいですかと? 勿論、マタイがキリストを伝えたように、キリストを信じる者たちはキリストを伝えていく役割をになっています。しかし、具体的に何をどのように伝えるのか短い時間ではありますが、各自で祈る時間を取りたいと思うのです。今から約3分間、声に出しても、心の中で祈ってもいいので、神様にこの2つを聞いていただきたいのです。それが、神様あなたは私に何を伝えて欲しいですか? と言う事と、またどのように伝えれば良いでしょうか? と祈ってください。
伝える内容と、その伝達方法を神様に聞きたいと思います。
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みなさんに二つお聞きしたい事があります。一つ目はみなさんは心の中で何か伝えたいもの、事があるでしょうか? 2つ目はそれはどのようにして伝えたいと思っているでしょうか? 現代ではネットの発展により、以前に比べて物事を伝えやすい環境にあるように思えます。例えばYoutube! 僕は高校まで野球をやっていたと言う事もあり、野球関係のYoutubeを見る時があります。その時に例えば、元日本ハムの片岡選手などはプロ野球の選手しかしらないようなニッチな情報をYoutubeを通して伝えてくれています。それが、また面白い。また、元巨人の上原投手なども同様なチャンネルを持っています。このように、以前は遠くの存在もYoutubeを通して今まで伝えられなかった事を伝える事が出来るようになりました。要するに発信するプラットフォームが以前より格段に広くなったと言う事です。そのようにして現代では何かを伝える時にオンラインという手段を用いて伝えられています。
それでは聖書の時代の人たちはどうだったのでしょうか? ネットもYoutubeもありませんでした。彼らはどのようなやり方で伝えたい内容を伝えていたのでしょうか? その一つの方法として使われたのが、系図でした。古代の人たちが系図を用いる時は勿論、家系の歴史を描き、その家族のIdentityを描き、そして歴史の中で働かれる神の事柄を伝えようとしていました。聖書の全体を見てみると、系図が書かれている代表的な著作といえば、旧約聖書の歴代誌となります。歴代誌の系図をみるとアブラハムからダビデ、ダビデからバビロン捕囚から帰ってきた人たちのことが書かれています。アブラハムからダビデに関してはユダ部族の家系が中心に描かれています。なぜでしょうか? それは昔から与えられていた神の約束でメシアなる王がユダ部族から生まれるということを思い出させたかったからです。しかし、現実問題、約束されたメシアは旧約の時代には登場せず、旧約聖書の歴史はバビロン捕囚から帰還した人たちがいたが、メシアがまだ来ていないと考えていたのです。 
それではマタイが描いている系図はどうでしょうか? そう歴代誌の著者のようにマタイにとっても伝えたい神の事柄があったのです。マタイが福音書を系図で書き始めたのは疑いの余地もなく歴代誌の始まり方を念頭においていたからでないでしょうか?なので、ある意味ではマタイは歴代誌の系図の続きを描き、その系図を完成させるような事を伝えようとしていたのではないかと思うわけです。そして、マタイはアブラハムの子孫、ダビデの子孫、イエスキリストの系図と沈黙を破る一言から語り始めるわけです。この一文に含まれた人物を良く見るとアブラハムとダビデという旧約の主要人物の名前が出てきます。その主要人物とイエス様を結びつけている事が実はとても大切なのです。なので、アブラハムとダビデがどのようにイエス様と関連づけされていたか見たいと思います。
アブラハムにおいては創世記 12:1-3においてとても大切な約束を神様から受け取ります。ここで書かれているのは “アブラハムを大いなる国民とし、祝福し、アブラハムの名前を大いなるものとする” そして、”地上の全ての民族はアブラハムによって祝福される”という約束です。
ここで、既に気づいたかもしれませんが、一つの言葉が何度も使われています。それが、祝福という言葉です。この祝福という言葉は多様性を見る事が出来る言葉でいくつかの意味があります。「ひざまずく」という事や「目的を実行する力の授与/正しく治める力」という意味があります。ひざまずくというのは神を神として認める事であり、その関係の中で神から与えられた目的を行うための力が与えられるのです。また、祝福の意味あいには危険や脅威からの解放、安全、繁栄、幸福などの定義があります。こう考えると、祝福という言葉には神から与えられた人の能力的な部分と、人間の精神的、感情的、霊的な部分を指しているのがわかります。
もともと、神様はこの世界を善い世界として創造しました。その善い世界を神の代理人として人が治めるように意図したのです。しかしながら、人間の反抗によって、罪と死が善い世界を覆い尽くし、その結果全ての領域に悪影響をもたらせたのです。しかし、神様は人を愛している為に、回復の道を計画したのです。そして、その計画を実行するのに選ばれたのがアブラハムとそのアブラハムの家族だったのです。神様はこの家族を通して、全世界に祝福などをもたらせる事を約束したのです。そうする事で罪によって生じた呪いの影響から人々を回復させる使命をアブラハムは受け取ったのです。これが、神様がアブラハムとその子孫を通して実行しようとした計画でした。神様がアブラハムに与えた約束は旧新訳聖書の中で基盤と考えられている約束なのです。
二人目の主要人物はダビデです。ダビデは初めはあまり認められていない人物でした。預言者サムエルがサウルの次の王を選びにでベツレハムのエッサイの家に訪れた時にでした。ダビデは息子としても認知されていないような状況でエッサイも「最後にもう一人息子がいます」と言って、しょうがなくダビデを出したような状態でした。しかし、その誰にも認知されなかったダビデがペリシテ人の戦士である大男ゴリアテを倒し、イスラエルの国では英雄扱いされたのです。しかし、サウロの反感を買い、一時期逃亡生活を余儀なくされながらも、最終的にはイスラエルの王となっていったのです。ダビデがイスラエルの王となる事で、イスラエルの12部族がまとめられて、国としては黄金期を迎えていきました。
そして、ダビデが神がともにおられた為に、ダビデはやる事、なす事成功し、イスラエルの伝説的な王となっていきました。そのような王に対して、神はある約束を語るのです。それが、ダビデの子孫から全世界を治める王が誕生し、ダビデの王座は永遠に確立されるという約束だったのです。この素晴らしい約束のすぐ後にダビデ王はバテシェバとの罪に陥り、ダビデ王家の子孫たちは神の従う道から外れ、とうとうイスラエルの民たちはバビロンの捕囚となってしまうのでした。
イスラエルの民たちはバビロン捕囚から戻ってくるものの、神がアブラハムに約束した全世界の祝福となる事とダビデに約束した王は出てこないまま、旧約聖書は終わりを迎えるのです。神の約束が失われたように感じていたのです。
しかし長い間沈黙していた神の物語が再び動き始めたのです。旧約聖書の物語には続きがありました。それが、マタイの福音書 1:1でアブラハムの子孫、ダビデの子孫として紹介されたイエスの登場です。ここで一つ注目したい言葉があります。それはマタイがイエスをキリストと呼んでいる事です。このキリストという表現がとても大切なのです。キリストという言葉は称号です。これは名字ではありません。キリストはギリシャ語でクリストス。油注がれた者という意味です。ヘブル語のメシアと同等の言葉であり、王という意味を持った言葉です。そうすると、イエス・キリストというのは王であり、メシアであるイエスと言うことが出来るのです。イエスは約束を与えられた二人の旧約聖書の主要人物の子孫であり、イエスが待望されていた王であることを語ったのです。そして、メシアであるイエスはイスラエルの民たちを自分たちの失敗から解き放ち、神の計画であった全世界の祝福するという元々の計画に歩めるように回復をもたらそうとしたわけです。
これがマタイの福音書 1:1でマタイが伝えようとしたことではないかと思います。今回、系図の方は時間の関係上、あまり見れませんでしたが、マタイは系図などを用いて、この待望の希望を伝えていったのです。その結果、21世紀の日本にもイエスを信じる者たちが誕生していったわけです。
一番最初にみなさんにお聞きしました。みなさんは何を伝えたいですか?と。そして、どのように伝えたいですかと? 勿論、マタイがキリストを伝えたように、キリストを信じる者たちはキリストを伝えていく役割をになっています。しかし、具体的に何をどのように伝えるのか短い時間ではありますが、各自で祈る時間を取りたいと思うのです。今から約3分間、声に出しても、心の中で祈ってもいいので、神様にこの2つを聞いていただきたいのです。それが、神様あなたは私に何を伝えて欲しいですか? と言う事と、またどのように伝えれば良いでしょうか? と祈ってください。
伝える内容と、その伝達方法を神様に聞きたいと思います。
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